今春は…

今春は、花見の宴は開かれず、桜の花は人知れず咲き散っていくのでしょうか。古今和歌集に次のような紀貫之の歌があります。

「さくら花 散りぬる風の なごりには 水なき空に 波ぞ立ちける」

桜の花びらがひらひらと風に舞う様子が、水面に波が立つようだと表現しています。愛する人を亡くした悲しみで、心が波立つのと似ているように思います。
亡き人を思うと、悲しみが波のようにくり返し押し寄せてきます。波紋は波紋を呼び留まることはありません。苦しみの尽きることのない不安に押しつぶされそうです。

現在、新型コロナウイルスの感染が拡大し人々の心は不安でいっぱいです。

愛する人を失った悲しみを抱えながら、不安な日々を過ごさなければならない辛さは如何ばかりでしょう。

NHKの「こころの時代」で清水真砂子さんが『ゲド戦記』の中の文章を紹介されていました。
“All the hope left in the world is in the people of no account.”

このような状況にあって、この世界に残された希望は私達一人一人の中にあり、希望を託されているのは名もなき私達一人一人なのだというのです。

私が亡き人を思うとき、失くしたくない想いがあります。共に生きた喜びと死別の悲しみ、それら全てを、たとえ辛くても失くしたくない希望を私は持っています。亡き人を偲ぶ時として、今を過ごそうと思います。
(M.S.)

「コラム」でスタッフからのメッセージ掲載

はすの会ホームページをご覧のみなさま

世界中が経験したことのないような事態が続いている中、みなさまいかがお過ごしでしょうか。

現在の状態がいつまで続くのか予想をすることができません。しばらくの間、ホームページで開催状況をお知らせして参りたいと思いますのでご覧ください。
早く事態が終息し平常通りに定例会を行えるようになる日を待ち望んでおります。

さてこのような状況下で家から出る機会が少なく、どなたかとお話をする機会もきっと減り、愛する方を亡くされた悲しみをどうすればよいのか困惑されている方も多くいらっしゃるのではないでしょうか。

定例会にいらっしゃれる日まで生活をしていくヒントになるようなことをスタッフからお伝えしたく、こちらの「コラム」に掲載することにいたしました。
少しでもお役に立てれば嬉しく思います。

ご挨拶

はすの会は、ご家族を亡くして悲嘆の中にある方が同じような体験をした人たちと出会い、その悲しみ、苦しみ、寂しさや怒りなどを語り合う会です。その中でお一人お一人が何か大切なものを見つけて少しでも心が軽くなることを願って2012年3月に設立しました。あなたもその重荷をしばらくおろしてみませんか?

人の一生は「喪失体験の一生」と言われています。その喪失の中でも最も辛いのは愛する人の喪失ではないでしょうか。「なぜ?」「どうして?」という疑問や怒り、生き残っている罪責感などを抱え、「このような悲しみが他人にわかるはずがない」との思いから、つい孤立してしまう方々も少なくありません。

今あなたが抱えておられる悲しみや怒りや不安などを一人で悩むのではなく、あなたと同じような体験をされた方々と出会い、今のお気持ちをお話になってみませんか?その出会いの中で少しでも心が軽くなって、何か大切なものを見つけることができるかもしれません。

遺族会 はすの会のHPをリニューアルしました

遺族会はすの会のHPをリニューアルしました。

分かち合いの会についての問いあわせは以下のメールアドレスまたは電話で承っております。

■問い合わせ
メール:hasuno-kai@hasuno-kai.org
電話:080-8318-7933 ※電話の受付時間は 9時〜17時です。

活動予定 東大阪 

活動予定 神戸 

 

はすの会は2012年3月、上智大学グリーフケア研究所修了生によって設立されました。

JR西日本あんしん社会財団からの助成金で運営されています。※2019年現在

東大阪 2023年度 活動予定

■ 問い合わせ
メール:hasuno-kai@hasuno-kai.org
電話:080-8318-7933  ※電話の受付時間は 9時〜17時です。

■ 日 時
毎月第一日曜日(原則として)
午後1時10分~2時40分・・・子どもを亡くされた方・自死で亡くされた方
午後3時~4時30分・・・ご家族を亡くされた方

■ 場 所
東大阪市立市民多目的センター

地図(東大阪市立市民多目的センター)
住 所:大阪府東大阪市高井田元町1丁目2-13
電話番号 06-4307-4690

■ 交 通
JRおおさか東線「JR河内永和」駅、近鉄奈良線「河内永和」駅から徒歩2分

■ 参加費
500円

■ その他
予約の必要はありません。直接会場へお越しください。
開催変更などのお知らせは東大阪市市民活動情報サイト「スクラムはーと」を ご覧ください。

2023年度「はすの会」東大阪 開催予定日のご案内
■ 4月2日
(第一日曜日)
■ 5月7日
(第一日曜日)
■ 6月4日
(第一日曜日)
■ 7月2日
(第一日曜日)
■ 8月6日
(第一日曜日)
■ 9月3日
(第一日曜日)
■10月1日
(第一日曜日)
■11月5日
(第一日曜日)
■12月3日
(第一日曜日)

会のきまり
・ご遺族の方ならどなたでもご参加いただけます。
・喪失悲嘆の心のケアのみを目的とします。
・特定の政治・宗教・営業活動は認めません。
・個人情報の守秘義務は必ず守り、参加者個人の詮索はしません。
・プライバシーは守られ、匿名での参加もできます。

お願い
・この場で話されたことは、他の所では口外しないでください。
・他の方は話されている時は、傾聴しましょう。
・皆様のお話を充分に聴くために、ときにはファシリテイターがお話を中断することがありますのでご了承ください。

神戸 2023年度 活動予定

■ 問い合わせ
メール:hasuno-kai@hasuno-kai.org
電話:080-8318-7933 ※電話の受付時間は 9時〜17時です。

■ 日 時
毎月第四日曜日(原則として)
午後1時30分~午後2時50分・・・子どもを亡くされた方・自死で亡くされた方
午後3時10分~午後4時30分・・・ご家族を亡くされた方

■ 場 所
芦屋市民センター  市民会館 本館内

地図 芦屋市民センター
住 所:兵庫県芦屋市業平町8番24号  電話番号 0797-31-4995

■ 参加費
500円

■ その他
予約の必要はありません。直接会場へお越しください。

2023年度「はすの会」神戸 開催予定日のご案内
■ 4月23日
(第四日曜日)
■ 5月28日
(第四日曜日)
■ 6月25日
(第四日曜日)
■ 7月23日
(第四日曜日)
■ 8月27日
(第四日曜日)
■ 9月24日
(第四日曜日)
■10月22日
(第四日曜日)
■11月26日
(第四日曜日)
■12月24日
(第四日曜日)

会のきまり
・ご遺族の方ならどなたでもご参加いただけます。
・喪失悲嘆の心のケアのみを目的とします。
・特定の政治・宗教・営業活動は認めません。
・個人情報の守秘義務は必ず守り、参加者個人の詮索はしません。
・プライバシーは守られ、匿名での参加もできます。

お願い
・この場で話されたことは、他の所では口外しないでください。
・他の方は話されている時は、傾聴しましょう。
・皆様のお話を充分に聴くためにファシリテイターがお話を中断することがありますのでご了承ください。

芦屋市民センターへのご案内
電車をご利用の方
JR「芦屋」駅より改札口を南に出て、西へ徒歩約7分
阪急電車「芦屋川」駅より改札口を南に出て、南へ徒歩約7分
阪神電車「芦屋」駅より改札口を北に出て、北へ徒歩約8分

バスをご利用の方
阪急バス「業平橋」下車後、北へ徒歩約3分
阪神バス「芦屋川」下車後、北へ徒歩約1分

車(高速道路)をご利用の方
阪神高速3号神戸線(国道43号線に繋がります。)
大阪方面からは「芦屋」出口で下りてください。
神戸方面からは「深江」出口で下りてください。

 

スピリチュアルケア師

【スピリチュアルケア師】
2013年9月、日本で最初の「スピリチュアルケア師」が誕生しました。
「スピリチュアルケア師」とは、ご家族や愛する方を亡くされた方、又、ご本人が死と向き合い悲嘆の中にある方などをケアする専門家です。

全人的にその方のあるがままを受け入れ支えていくケアをすることを目指しています。従ってスピリチュアルケア師には、あらゆる分野での理論的な学びと共に、実践の場における厳しい研鑽が要求されます。

米国を始め全世界ではスピリチュアルケアを行う資格を有する者が活躍していますが、この度日本では初めて「日本スピリチュアルケア学会」が資格として認定します。

第1回の資格認定では100名ほどが認定され、この後毎年認定者が生まれ活躍の場が広がっていくことと思います。
「はすの会」からは2名が「スピリチュアルケア師(専門)」として認定されました。これは実に意義深いことだと思います。(N)

水のこころ

【水のこころ】
暑い毎日が続き、水が恋しい季節ですね、
詩人・高田敏子さんの『水のこころ』という詩をご存じでしょうか?
小学校5年生の国語の教科書に掲載されています。

水のこころ
高田敏子

水は つかめません
水は すくうのです
指をぴったりつけて
そおっと 大切に──

水は つかめません
水は つつむのです
二つの手の中に
そおっと 大切に──

水のこころ も
人のこころ も

「水」も「こころ」も掴むのではなく、そっと大切にすくい、つつむものと詠っています。優しさと愛おしさ、そして大切な方への思いを一滴もこぼさないように手の中にしまっておきたい気持ちが感じられます。
私たち「はすの会」のスタッフも、旅立たれた方を思うこころを大切に寄りそっていきたいと思います。(M)

あじさいの花があちこちに見受けられる季節になりました

【あじさいの花があちこちに見受けられる季節になりました】

梅雨のじめじめ、むしむしでなんとなく心と身体も重い・・・。
どんな雨の日でも、もちろん晴れた日でも第一日曜日、いつでも私たちはあなたをお待ちしております。

次回、7月は七夕の日ですね。早いもので今年も半年を過ぎようとしていることに今気づきました。夏ももう目の前・・。ぼちぼち冷たいお飲物も用意をしようと思っています・・・。(W)

それでも私たちは、立ち上がる力を秘めています

【それでも私たちは、立ち上がる力を秘めています】

遺族会でよく「神も仏もあるものか」という、大いなるものへの怒りや疑問が出されることがあります。参加者の多くの人が、その言葉に共感する場面も少なくありません。

また「この悲しみは、体験した人でないと分からないと思います」、「いちばん分かってほしい家族が分かってくれないのです」、「この悲しみを言い表す言葉はないと思います」等と、これまでの孤独にについて話される遺族もおられます。

「こんな悲しみを抱えながら、皆さんはどのようい生きておられるのか知りたいと思って参加しました」と、朝になって目が覚めて今日もあの人のいない一日が始まる苦しさを話されることもあります。また、「いま私は人生のどん底、地獄、生き地獄のようなところに身を置いているように感じています」と言われることもあります。

このような遺族の方々は、どのように変わっていかれるのでしょうか。「遺族会」での分かち合いで、同じような悲しみを体験している方々に会うことができます。そこで「このように悲しみ、苦しんでいる人が私以外にも居るのだ」ということが分かります。

同じ喪失体験をしている人達同士だから、あなたの気持ちを受け止めてくれる場となるでしょう。自分の本音が出せる、自分が一番言いたかった気持ちが出せる場となるでしょう。

私たち遺族会の世話人は、何年も遺族会に参加する方々を支えながら、会を離れて「卒業」していく方々を見てきました。その方々を振り返ってみると、亡き人の悲しみを抱えながらも新しい人生を歩み始めています。

愛する人の想い出を消してしまうのではなく、乗り越えるのでもなく、死別の悲しみを抱えながら生きなおしているように見えます。どんな状況にあっても立ち上がっていく、そんな素晴らしい秘めた力を私たちは持っているようです。

遺族会に参加するまでは、勇気がいります。どうか勇気をもって、一歩を踏み出してください。あなたが本来持っている「秘めた力を持ったあなた」に出会えることでしょう。(F)