【桜】
※この記事は2013執筆です。
今年は桜の開花が早いようです。もうすぐ東北地方からも桜の便りが届くことでしょう。東日本大震災から2年たちました。
津波の記憶を後世に伝える「桜並木プロジェクト」などが起こり、桜に託す思いが伝わってきます。
津波で娘さんを亡くされたお父さんが、ご遺体の発見された川の土手に桜の苗木を植えられているという記事が3月25日の読売新聞に掲載されていました。
娘さんが見つかったのは津波から1か月後の4月で、ちょうど桜の季節でした。娘さんには当時生後10か月の女の子がいました。
このお父さんは、遺された孫娘さんが桜を見て、お母さん(亡くなられた娘さん)のことを心にとめ慰められるようにとの思いから植樹をされているそうです。
わが家の庭にも「雨情枝垂れ」という桜の木が植わっています。桜の季節に逝ってしまった娘を思って植えました。「雨情枝垂れ」は詩人の野口雨情の屋敷の庭に植えられていた桜で、雨情を記念して名づけられました。
雨情も幼い娘を亡くしています。娘を亡くした親としての思いを、雨情が眺めた桜に重ねて植えました。遅咲きの桜で今はまだ蕾ですが、淡いピンク色の八重の花を咲かせます。(M)